子宮頸がん予防ワクチンについて |
子宮頸がんは子宮頸部(子宮の入り口)にできるがんです。又、発がん性HPVは多くの女性が一生のうちに一度は感染するウイルスです。ほとんどの場合、感染しても自然に排除されますが、排除されずに感染が長引いた場合には子宮頸がんを発症する事があります。
子宮頸がんの発症は20代以降に多いですが、発がん性HPVに感染してから発症までに数年〜十数年かかります。発がん性HPVは主に性交渉により感染するので、感染する可能性が低い10代前半に子宮頸がん予防ワクチンを接種する事で、子宮頸がんの発症をより効果的に予防する事ができます。
子宮頸がん予防ワクチンには2種類のワクチンがあります。いずれも3回接種する事で予防効果が得られるとされていますので、きちんと最後まで接種する事が重要です。又、接種の途中で子宮頸がん予防ワクチンの種類を変更する場合の有効性と安全性は確認されていませんので、接種の途中でワクチンの種類を変更しない事をお勧めします。
商品名 |
サーバリックス |
ガーダシル |
接種回数 |
3回 |
3回 |
接種間隔 |
初回を0月として、以降1ヶ月後と6ヶ月後 |
初回を0月として、以降2ヶ月後と6ヶ月後 |
接種方法 |
0.5mlを筋肉内に注射する |
0.5mlを筋肉内に注射する |
予防できるHPVの型 |
16,18型(主に子宮頸がんの原因) |
16,18型(主に子宮頸がんの原因)
6,11型(主に尖圭コンジローマの原因) |
関連性があると考えられる副反応 |
頻度10%以上
そう痒感、疼痛、発赤、腫脹、胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢、腹痛等)、筋痛、関節痛、頭痛、疲労
頻度1〜10%未満
発疹、蕁麻疹、硬結、めまい、発熱、上気道感染
頻度0.1〜1%未満
知覚異常
頻度不明
失神、血管迷走神経発作
※重い副反応として、アナフィラキシー様症状があらわれる事があります。 |
頻度10%以上
疼痛、紅斑、腫脹
頻度1〜10%未満
発熱、そう痒感、出血、不快感、頭痛
頻度0.1〜1%未満
硬結、四肢痛、筋骨格硬直、下痢・腹痛、白血球数増加
頻度不明
無力症、悪寒、疲労、倦怠感、血種、失神、浮動性めまい、関節痛、筋肉痛、嘔吐、悪心、リンパ節症、蜂巣炎
※重い副反応として、アナフィラキシー様症状、ギランバレー症候群、血小板減少性紫斑病、急性散在性脳脊髄炎があらわれる事があります。 |
「次の方は接種を受けないで下さい」
1. |
明らかに発熱している方。(通常は37.5℃を超える場合) |
2. |
重い急性疾患にかかっている方。
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3. |
ワクチンの成分によって過敏症(通常接種後30分以内に出現する呼吸困難や全身性のじんましんなどを伴う重いアレルギー反応を含む)を起こした事がある方。 |
4. |
その他、かかりつけの医師に予防接種を受けないほうが良いと言われた方。 |
「次の方は接種前に医師にご相談下さい」
1. |
血小板が少ない方や、出血しやすい方。
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2. |
心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患のある方。 |
3. |
過去の予防接種で、接種後2日以内に発熱や全身性発疹などアレルギーを疑う症状が出た方。 |
4. |
過去に痙攣(ひきつけ)を起こした事がある方。
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5. |
過去に免疫状態の異常を指摘された事のある方。もしくは、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方。 |
6. |
妊娠、あるいは妊娠している可能性のある方。(3回の接種期間中を含む) |
7. |
現在、授乳中の方。 |
「接種後の注意」
1. |
接種後に重いアレルギー症状が起こる事がありますので、接種後はすぐに帰宅せず、少なくとも30分間は安静にしていて下さい。 |
2. |
接種後は接種部位を軽くおさえ、揉まないようにしましょう。
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3. |
接種後に注射した部分が腫れたり、痛む事があります。注射した部分の痛みや腫れは、ウイルス感染に対して防御する仕組みが体内で働くために起こり、通常は数日間程度で治ります。 |
4. |
接種後は接種部位を清潔に保ちましょう。
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5. |
接種後丸1日は、過度な運動を控えましょう。
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6. |
接種当日の入浴は問題ありません。 |
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